2021年01月01日

『外交』政策方針

維新政党・新風本部政策委員会
平成九年二月

〈戦後外交政策の現状〉

 我が国の戦後外交では、現行占領憲法下、戦後体制容認の保守政権によつて平和主義・国連主義が標榜されてきた。しかしその実態は、対米従属による経済的利益のみを追求した一国平和主義に過ぎず、独立国としての矜恃は無視され、世界の国々からは「精神なき国家」と評されてきた。冷戦終結後の国際社会における外交規準は、国益確保が最優先となり、厳しい国際社会状況の中でトラブルさへなければ良しとする我が国の外交姿勢が、国家の尊厳及び国益を著しく害してゐる。

 今日の世界を主導するものは欧米の価値規準であるが、これからの国際社会はアングロ・サクソン文明のみならず、アジアや中東などの文明の多元的共存を理念とする明確な国際認識が必要である。その中で、我が国独自の文化文明の擁護を大きな目的として、国益の確保を図る外交の確立が喫緊である。そのためには孤立を恐れず、国家の目的を実現しようとする力、即ち国家意志の確立が最重要前提である。

〈外交の目的〉

 外務は内務の延長上に位置するものであり、外交は外務の最先端に位置する。その目的は政治・経済・安保などの分野における国益の確保と擁護、在外邦人の生命・財産の保護であるが、今日においては自由主義などの国際的に共通する価値観の擁護も挙げられる。

〈外交の基本姿勢〉

 国際社会とは、歴史観・価値観の異なる国家によつて構成されてをり、それを認めた上でなければ国際ルールは成立し得ない。従つて、外交の基本姿勢は外国の干渉を許さず、国家の主権を守り独立国家としての名誉を断固として守るものでなければならない。又、現在の国際社会において、国際法や国際的ルールは一定の効果を持ち始めてゐるが、そのルールを遵守させるものは軍事力であり、力の裏付けのない外交は無力である。

 即ち、現行占領憲法の桎梏から脱却することなしでは本来の外交姿勢の保持は覚束ない。

〈外交の基本方針〉

 我が国の外交基軸は、将来においても米国との協調が重要ではあるが、当然のことながら独立国家として主体的な国益外交が大前提であることは論を俟たない。資源・エネルギー・戦略物資の安定供給の確保や対外企業活動を支援するためには、アジア・アフリカ・中南米の友好国とは様々な分野での関係強化を図り、非友好国への対応策が重要である。これからの我が国はアジアの安定と繁栄のために、これまで以上にアジア地域への積極的役割を果たすといふことが外交の重要な柱となる。東西冷戦終結後は、イデオロギーによる外交は終焉し、国益がぶつかり合ふ、厳しい国際社会の現実である。経済成長の著しいアジア地域においては、日米欧の利害の衝突が既に生じつつあり、特に中国・米国・日本の関係は微妙なものがある。我が国のアジア外交の要諦は、対中政策に帰結する。中国の覇権には対峙し(台湾独立・チベットウイグル地区独立を支持)、膨張政策には警戒が必要である。対朝鮮半島に対しては、北朝鮮の非道に手を貸すことなく現体制の崩壊に冷静に対処すべく準備し、韓国の対日姿勢へは国交断絶を辞せず断固たる意志表示(竹島問題・過去の歴史認識問題について)を示す。

 国家財政多難な折り、ODAを外交戦術の中で見直して、NGOの位置付けを含め援助の効率化を図る必要もある。

〈外務省の改革〉

 現在の「省益あつて国益なし」の外務省の現状が糺されなければならないが、外務省の国際情勢の動向把握や海外邦人の危機管理のあり方は、外交目的に鑑みて不徹底であり、情報収集能力・分析能力・対応策の向上を図るための機構改革が必要である。

〈領土問題〉

 北方領土(全千島列島)・竹島・尖閣諸島は、歴史的事実として我が国固有の領土であることは明白であり、ロシア・韓国・中国・台湾の領有権主張は断固排さねばならない。紛争の解決に時間はかかつても、我が国の主張が正しいことを国際社会に認識させ、公式・非公式にも制裁・威嚇を含めたあらゆる施策・手段を行使して、実効支配の実を挙げることが肝要である。

〈国連改革〉

 国連はその創設時の目的を見直して現在の存在意義を再確認し、その機能を充実させることによつて、国際紛争の調停や解決、世界共通の課題克服のための国際機関として発展させることが、我が国にとつてもより良い方向である。その施策として、安保理・常任理事国は総会において選出し、常任理事国を固定したり特別な権限を与へるべきではなく、常任理事国の定数は再検討する。そして、大国による国連利用を抑止する施策を行ふ。又、我が国の常任理事国入りは国内体制の改善(憲法改正)が前堤である。
posted by 新風本部 at 05:00| 基本政策方針 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする